300年の歴史とともに、 小国と歩んでいく、これからの酒造り

江戸時代中期の宝永3年(1706)に創業した桜川酒造株式会社。
300年の歴史を誇る由緒ある酒蔵に約35年前に営業として入社した塩川さんにお話をお伺いしました。
元々お酒が好きで桜川酒造に興味を持った塩川さんは、小国町外の営業担当になります。

桜川酒造の看板商品「小国桜川」。江戸時代には上杉家米沢藩の小国代官所が置かれるほど国境で交通の要衝として栄えていた小国町で、町民や旅人の心を潤す町の酒として愛されていました。

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町、酒蔵とともに歴史ある小国桜川を塩川さんは百貨店に案内することにしました。
すると、富裕層の方々からの購入が徐々に増えてきました。そこから、新宿の百貨店への販売等、広く販路を広げていくことになります。


建物も130年前の建物をそのまま使用しています。

お客様のご要望でパワーアップした小国桜川

塩川さんが営業を始めた当初、小国桜川は10種類ほどの展開のみでした。ですが、デパートの販売を通して広く小国桜川を知る方が増えたこともあり、「(自然派嗜好のお客様から)有機米を使った日本酒を造ってくれ」「ボトルのサイズ展開を増やして欲しい」等お客様からのリクエストが増えました。
※現在は有機米仕様の商品の取り扱いはございません。

そこから使用する米、ビン、作り方を試行錯誤を繰り返し、お客様のリクエストに応える商品開発を続け、今では約100種類にもおよぶ商品ラインナップがあります。

あなたのお好みの小国桜川を探してみては?

こだわりが生む小国桜川の美味しさ

約100種類の小国桜川を年間約5万本生産している野澤酒造。ですが、野澤酒造の従業員数はわずか10名です。
日本酒造りの中には多くの工程があります。今では温度調整や混ぜる工程も機械で自動化できる時代ですが、桜川酒造では米を蒸す作業、麹造り、醪造り等ほとんどの工程を昔ながらの人の手で行っています。

中でも麹造りは蒸した米を麹室に入れ、麹の温度を均一にし、寝かせた麹を箱に写し、3日かけて麹を完成させます。完成までの時間は、職人は泊まり込みで約2時間おきに麹の温度管理を行う、気が抜けない作業です。それだけ丁寧に小国桜川は造られているのです。

「桜川酒造では7人の職人が手触り、温度、見た目等で細かく判断し、伝統的な手造りの良さを生かした製造を続けています。そうして出来上がった小国桜川は、米の旨味が感じられながら、キレのある仕上がりです。」

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小国町全体で目指す「小国ブランド小国桜川」

造り方にもこだわりが詰まっている小国桜川。今でも全国にファンは多いですが、「まだ「小国桜川」という名前を知らない方が多いので、もっと知名度をあげていきたい。できれば、小国桜川の魅力を小国町の人に発信をしてもらって、海外にも発信をしていくことが目標です。」と塩川さんは語ります。

小国町の人と一緒に知名度向上を目指すため、近年では地元の若手米農家とタッグを組んで小国ブランドの確立に力を入れています。
現在看板商品の「小国桜川 純米吟醸酒」で使用している酒米は小国町産の美山錦と出羽の里です。今は桜川酒造で造っている100種類の日本酒のうち、数種類の日本酒のみが100%小国町産の酒米を使用していますが、今後小国ブランドとして小国桜川を展開していくために、将来的には桜川酒造の酒米は100%小国町産のものを使っていきたいと塩川さんは語ります。

その取り組みの一つとして、山形県初の大吟醸向け品種として育成された「雪女神」の使用を検討しています。雪女神は平成13年度に開発を始め、平成22年度に試験醸造、平成29年度に品種登録されたばかりの酒米で、小国町内では、若手酒米農家として、様々な取り組みを行なっている、井上昌樹さんが生産を行う予定です。
雪女神の繊細な味わいは、山形県の酒蔵のさらなる技術進歩により大きく翔くものと期待されています。

「日本酒造りには、水がとても重要な役割を持っています。周囲を高い山に囲まれた小国町は、ゆたかな水に恵まれています。私たちが酒造りに使用しているのは、この飯豊山からの伏流水で、とても良質な軟水です。甲乙つけ難い味わいと、スッキリとした飲み口が自慢です。」

小国町の土地が持つ自然と、町の仲間達で作る小国がつまった恵みのお酒「小国桜川」を小国ブランドとして全国に、世界に羽ばたかせていきたい。その想いで小国町一丸となった日本酒造りは進みます。

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新しい風が吹くこれからの小国桜川

小国ブランドの確立のための試みは酒造りだけにとどまりません。
桜川酒造では300年続く酒造りの歴史、130年小国町に佇む蔵構えを小国町の観光コンテンツにしようと酒蔵見学を行ったり、サテライトオフィスの設置など様々な取り組みを行う予定です。

小国桜川の美味しさ追求はもちろんのこと、小国町全体を盛り上げ、小国町から全国、全世界に幸福を届けられるよう、桜川酒造はこれからも新たな歴史を紡いでいくでしょう。

 

取材:地域おこし協力隊 西村 美祈