佐藤義昭さんの米との関りは長い。
小学校4年生ごろから家の手伝いとして米作りに関わり始め、就職してからも兼業農家として、そして退職した後は専業農家としてお米を育て続けている。
地元からの信頼も厚く、農業や山での狩猟をする時の友達も多い。
大変なときは周りの友人に手伝ってもらったり、逆に手伝ったりと助け合っている。
さらに消防団や農協でも昔から中心となって活躍し、地域でなくてはならない存在だ。
今回取材にあたり、義昭さんのお宅で草刈りを手伝わせていただいた。
やはり長年の技術を感じる。
歩く速度で次々と草を刈っており、ひとつひとつの動きが洗練されていた。
我々もやってみたが、うまく草を刈れず、翌日筋肉痛になった。
美味しいお米づくりの秘訣を聞いてみると、「田は足音で育つ」。
すなわち、田んぼに足を運び続けることだそうだ。
毎日早朝と夕方、田んぼの「お世話」をする。
義昭さんの田んぼにて、きれいな小国の景色の中で育つお米
「自分の米が一番美味しいと思ってる」
「春からしっかりやってきた自分の成果が秋に実る」
義昭さんの語る言葉からもお米に対する自信が伝わる。
そんな義昭さんの原動力をうかがうと「都会の友達に俺の米が一番おいしいってわれるのが一番うれしい」とのこと。
義昭さんの人柄とおぐにの自然が詰まったお米をぜひ食べてほしい。
取材:早稲田大学 池川迅(2017年9月)