「グランマ」の優しさあふれるお漬物はいかが? – 高橋喜美恵さん –

喜美惠さんは、50歳で会社を退職し、自宅の畑でとれる野菜を使用した漬物づくりに取り組んでいる。
野菜本来の味と食感が楽しめると人気だ。

苦労の多い漬物づくりを笑顔でこなす喜美惠さん。
その陰にはいつも「家族」の支えがあった。

その一人が、旦那さん。
経営リスクが伴う食品製造に、最初は反対だったが、喜美惠さんの漬物に対する熱い情熱を感じ取り、親戚の大工さんに加工場の建築を依頼してくれた。
また、喜美惠さんの6人のお孫さんたちも、喜美江さんになくてはならない存在であった。
ラベル貼りのお手伝いをしてくれたり、誕生日が来たときに、「プレゼントはばあちゃんのお漬物がいい」と言ってくれたりと、まさに、喜美江さんの「原動力」だった。

シビアな衛生管理が求められる食品加工は、常に細心の配慮が求められる。
また、水を使う加工場は、冬は寒く、決して楽な仕事ではない。
それでも、喜美惠さんは「すべて自分で責任をとる」というポリシーのもと、畑を耕し、作物を植え、収穫し、加工する工程をすべて自分で行う。

 

「孫においしいって言われると、うれしくて」

 

と目を細める喜美惠さん。その漬物の味は、家族を思う優しさであふれていた。

 

「わらびの一本漬け」

一本丸々入っているのが、すごいインパクト。さっぱりとした醤油味で、シャキッとした食感と、わらび特有のぬめりが特徴。小国町のさわやかな新緑の季節を思わせる味わいは、お腹も心も満たしてくれること間違いなし!

 

 

「茄子漬け」

コリっとした食感がたまらない!茄子本来の味わいを引き立てるようなちょうど良い塩加減。ご飯やお茶があると、もう箸が止まらない。きれいな青色の漬け汁も清涼感にあふれ、みているだけで爽やか!

 

 

「きゅうり漬け」

青臭さがまったくなく、みずみずしい。スーパーで売っているきゅうりとは別物!少し甘めに味つけされていて子どもも大好きな味。シャキッとした歯ごたえが気持ちいい。一夜漬けと聞いたらびっくりするほど、しっかりした味がついてました。

 
 

 

「粕漬け」

鉄砲漬け、ヤーコン、茄子、そうめんかぼちゃなど様々な野菜が楽しめる。数か月漬けて味をしみこませているとのこと。ご飯が進む逸品です。

※鉄砲漬けとは、白瓜の種のところをくりぬき、中にシソの葉でニンジン・ミョウガを巻いたものを入れて作る漬物のこと。

 

取材:早稲田大学 土橋那央(2017年8月)